はちみつです、ハーブ入りの。
Thank you.SAKURADA san!

はちみつ好きです。
小学生のころ、教科書に載っていた小熊の挿絵を見てから、大好きになりました。
その挿絵には、はちみつをたっぷりかけたパンをほおばろうとしている小熊が描かれていて、
小熊がもつパンのふちからは、今まさにしたたり落ちようとしているはちみつが、
どろっと
やけにリアルに描かれていて、そのどろっとしたはちみつ見たら、もうだめ。はちみつのとりこになりました。
大人になってから、その挿絵のまねしました。
パンにはちみつたっぷり塗って、おもいっきりほおばって・・・。
今もパンにははちみつです。

その挿絵を見てから、わたしの頭の中では、はちみつと熊が分かちがたく、
スーパーではちみつを見るたびに、小熊がガァーっと蜂の巣とっているイメージが浮かんできます。
はちみつと熊・・・


夜、誰かがドアをたたく。

強く、たたく。
誰?まだ夜中じゃないけど、予定にない訪問者が来る時間でもない。
誰だろう。部屋の中で立ち止まって、少し考える
どんどん。どんどん。どんどんどん。
誰かがドアをたたく。ドアの音で、わたしを呼ぶ。
「はぁ〜い」
応えながら玄関に行く。
「どちら様でしょう」
「・・・・・・」
沈黙。ドアをたたく音はやんで、代わりに硬く冷たい沈黙。
「どちら様でしょう」もう一度聞く。
「・・・・・・」返事はなし。
どうしよう。
沈黙・・・。がる。
ん?
がる?
今、聞こえた。がる。がる?動物?なに?
怖い、けれども、見たい。
わたしは身を乗り出してドアレンズを覗き込む。
あれ?何も見えない。
あれ?
がる。
また!
確かに何かいる。でも、レンズからは見えない。
下か・・・。
わたしは決心してドアをあける。
少しの隙間から忍び込む獣のにおい。
ゆっくりドアをあける。そこには、
がる。


きっと、そのうち、小熊がはちみつをもってきてくれる。
新鮮なはちみつを。