欧州にはこんな諺があります。

「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」

なるほど、リンゴとはそんなにも滋養のある食べ物だったか。
きっと昔々、エデンの園に実っていた真紅のリンゴも滋養たっぷりで、
それも神が人間に食べることを禁じるくらいのものだから、
ひとつ食べれば、それこそ永遠の命を手に入れられるくらいのものだったんでしょう。

そういえば、アダムは蛇にそそのかされたエヴァにそそのかされて、
そのリンゴ食べたんじゃなかったっけ?
なんでアダムは死んじゃったんだろう。
ふーむ。
あごに手をあて考える。と、手にあたる硬い感触。
のど仏のこと、英語でアダムズ・アップル(Adam's apple)といいます。

きっとアダムは、飲み込んでしまう前に神に怒られて、
びっくりしてのどに詰まらせてしまったんですね、リンゴ。

このリンゴのかけら、もし飲み込むことができたら、
私たちは永遠の命をえられるのかも。

けれど、永遠の命を得てしまったら、
いったい何人の女性を見送ることになるんだろう。

怒られて、食べ物がのどをとおらなくなるような弱虫な男には、
きっとその別れは耐え切れないんだろうな。